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失敗事例:Aさん

 

そんなAさん、ずっとあることに悩んでいました。
近年その地方にも都市化の波がジワジワと押し寄せており、Aさんの農地周辺の住宅地の地価も以前に比べて少し上がり始めているようなのです。農協の集まりのたびに「あそこの家はじいさんが亡くなって3億円もの相続税を持っていかれたらしいぞ」とか「○○さんちは、田んぼを埋めてコンビニに貸したら過去に遡って目ん玉が飛び出るような税金を持っていかれたらしい」といった話題ばかりで、Aさんも、もし自分に何かあったら家族はどうなるのだろうか…と強烈な不安を抱き始めていたのです。

そんなある日、某住宅メーカーの中年営業マンが突然Aさん宅を訪れてきました。そして開口一番こう言ったのです。「Aさんね、いまどき農地を持ってたら大変なことになりますよ。相続税だけで一家破産ですよ!私はそんな人をいっぱい見てきています。早くなんとかしないと!」。
その一言でAさんの不安は一気に増幅、その後相続税対策と称していろいろな賃貸マンション提案を親切に持参してくれるその営業マンをすっかり信頼、ついに全15世帯の豪華ファミリーマンションを1億8000万円の借り入れで市街化区域内にあった一反の畑部分に建てたのです。

その豪華ファミリーマンション。家賃設定が高かったためかなりの空室が発生、3年目を迎えた今も担当者より示された手取りの5分の1もなく、借入れの30年ローンが重くのしかかっています。
「こんなことなら初めからやらなきゃよかった…」と頭を抱えているAさん。知りあいの銀行マンに相談したところ、そもそもAさんの農地の半分以上は市街化調整区域にあることから全体の資産額もそう多くなく、相続税などもともと発生しない状態だったということがわかったのです。
それを知ったAさん、自分のあさはかさと詐欺的手法で営業マンを送り込んできた住宅メーカーに対する怒りで体が震えたそうです・・・おそらくAさんのこの震えは、その命が果てるまで永遠に続くことでしょう。

アドバイス:Aさん